日本文化を象徴する都市は、やはり京都だ。京都の特徴と言えば神社、寺院の数の多さであろう。一体どれくらいあるのだろう。調べてみると正式に登録されているもので京都市内の神社がおよそ800、寺院がおよそ1700もあるそうだ。ずいぶんと多い。しかし日本全国の神社、寺院の数をみると、驚くことにおよそ神社は8万8000、寺院は7万7000にのぼるのである。また意外にも神社の多い県は新潟県がトップでおよそ5000、寺院のトップは愛知県が5000なのだ。とんでもない数である。ちなみに全国のコンビニの総数がおよそ5万5000、郵便局が2万4000である。日本全体で神社と寺院の数をあわせると16万ヶ所という規模は、通常、一般の日本人の自宅から徒歩5分以内に1〜2件ある計算になるそうだ。地蔵などを祀ってある祠や、道祖神、道端の稲荷などを含めるとすごい数が考えられる。子供時代に神社や寺院の境内で遊んだことのある日本人は多い。神社や寺院は、現世(此岸)で生きる人々にとって彼岸への入口であり通路である。これが現代でも現実に脈々と生き続けている。やはり多くの日本人はカミ・ホトケと無自覚ながら確実につながっている。